巻機山 目的の紅葉はむしろオマケ ~滑らかで優雅な山容の名峰(^-^)~
10月21日(水) 晴れ
所要時間9時間15分(登山口~巻機山最高地点:4時間50分 下り:4時間25分 うち登り休憩30分、下り休憩60分)
歩行距離:12.6km 標高差:1238m 累積標高差上り:1424m 下り:1423m
桜坂駐車場→5合目→6合目→ニセ巻機山→巻機山避難小屋→御機屋→巻機山
(帰りは来た通りのルートを引き返す)
↓当日のルート↓(地理院地図の実際に歩いた軌跡)
[登山口までのアクセス]
・登山口のある桜坂駐車場までの道は舗装されていますが、道幅は狭く、すれ違い困難な個所もあります。また、側溝があるので脱輪にも注意が必要。ただし、その距離は2.2キロ、時間にして約7分と短いので、それほど神経質にならなくてもいいレベル。前泊のため夕方に通るとき以外、対向車が来ることもあまりないと思います。
・駐車場は料金所(500円)のある駐車場の奥にも大駐車場有。駐車可能台数100台(南魚沼市のサイト参照)。
[コース状況メモ]
・桜坂駐車場にトイレあり。
・危険個所はないですが、7合目あたりまで粘土質の道となっており、雨の翌日などは滑りやすくなっています。後半、脚に来ていた妻は何度も転びそうになっていました。
・避難小屋には屋内、屋外にそれぞれトイレ有(協力金100円)。
数年前、どなたかの山行記で赤く燃えるような草紅葉を見て以来、いつか行こうと決めていた巻機山。悪天候で中止が続いていましたが、ついに行くことができました。
桜坂駐車場です。見えているトイレは今はなく、その左側に立派なトイレが新設されています。ストリートビューの視点を後方に向けると料金所の建物が見えます。帰りにここで料金を徴収されます。
行動時間が長くなるので早朝5時過ぎに到着。平日ですが快晴予報もあってすでに多くの車が。写真右のライトが灯る建物が新設されたトイレ。
本日は尾根コースのピストンです。
ヘッドライトをつけてスタート。
明るくなってきました。ブナ林の坂を登ります。見た目ほど急登ではないです。
1時間ちょっとで五合目に到着。
紅葉がかなりいい感じなのですが、まだ、暗くてよく見えません。あとのお楽しみですね(^-^)
巻機山は豪雪地帯。これは、雪に押しつぶされながら踏ん張って生きている木です。
五合目の少し先にある展望スポットからの風景。中央の岩は天狗岩といいます。まだ暗くてよく見えないので、次の写真で下山時、日が当たっている写真を載せておきます。
これが下山時に撮った、上の写真とほぼ同じ場所からの写真。ちなみに手前のとんがった山頂は登山中ほぼ見えているニセ巻機山。その奥の小さいのが割引岳の山頂です。
六合目付近から高い木がなくなって眺望が開けてきます。
谷川連峰方面の山々が同じくらいの目線の高さに。
暑くなってきたので少し広い場所で着替え。名前もついていない場所ですが、なんか好きな風景です。
着替えた場所から先はもう、紅葉の絶景の連続でした。
左を見ても……
上を見ても……
下を見ても……
そして、右を見ても鮮やかな紅葉が楽しませてくれます。
七合目からは勾配が急になるのですが……
景色が素晴らしいんで、急登も苦になりません(⌒~⌒)
八合目の看板があります。ここからは整備された階段と山肌の美しい構図を楽しむゾーン。
最高にいい景色なんですが、この日、この部分は風が強くて難儀しました(x_x;)
右の丸太が敷かれたゾーンは植生保護のための進入禁止区域。
風にあおられ、涙と鼻水をたらしながらも、念願の草紅葉は逃しません。パチリ!
八合目からの急登を登り切ったところで現れたのが、これまでニセ巻機に隠されていた巻機山本体の姿。モコモコした山肌が衝撃でした(^-^)
まずは九合目方面へ。
着きました!登ってくる途中、何度も顔を出したニセ巻機山の山頂です。登山者がこれを巻機山と勘違いすることから名づけられたとのこと。
本当の巻機山目指して進んでいくと、向こうの斜面に人影が。
望遠で撮ってみたら、一足先に山頂を目指すグループが最後の坂を登っているのがわかりました。
視線の右にはもう常に巻機山の優美な姿が入っています。
ニセ巻機山から10分ほど下り、避難小屋に到着。妻は屋内のバイオトイレ(トイレ横にある自転車のペダルを漕いでバイオ材を撹拌することにより、微生物が自然に返してくれる)、僕は屋外のトイレを使用しました(協力金100円)。
小屋を出発し、山頂目指して笹原の坂を登ります。
序盤は笹の丈が高い、こんな感じの道。
山頂方面に人の姿が見えます。
ひとつめの笹山を越えて、木道を歩いていきます。
一時期人が多く入り消滅してしまった池を、ボランティアの方が整備して復活させたそう。テレビの百名山で言っていました。
さきほどより丈の低い最後の笹原を登っていくと……
着きました、巻機山の山頂です!ちなみに巻機山というのは、この先にある最高地点とその先にある牛ヶ岳、そして割引岳の三つのピークの総称です。
賑わう山頂の様子。そこそこ広いです。
山頂の裏手には八海山、越後駒ヶ岳、中ノ岳の越後三山がバッチリ。
割引岳、牛ヶ岳はそれぞれ山頂から1時間程度かかるので本日は行きませんが、せめて最高地点だけは寄っていこう。
ここがその最高地点。さきほどの広場と違って狭く、ケルン以外に目立つものもありませんが、まあ、10分もかからず到着できるので寄ってもいい場所かと思います(^-^)
最高地点からの景色。一番高いところですから、景色は抜群ですよ^^
サーッと寄ってくるガスと草紅葉のコントラストがみごと。
で、避難小屋方面に戻るのですが、遠目にも何やら人の顔のような……
そう、他の方の山行記にも多く登場する人面のような配置の三つの池。ここにありましたか(⌒-⌒)
池と避難小屋を見下ろしつつ、遠方の山々の稜線も見ることができる贅沢な構図。
このあたりは「楽園」というイメージでした。
緑の笹と赤い草紅葉、いいですね(⌒~⌒)
避難小屋前で昼食を取り……
名残惜しいですが、下山です。
通常、同じ道を下る場合、写真を載せることはあまりしないのですが……
今日はかなり早くにスタートしたので、登り時とは違って見える景色がありました。そこで、印象的なものを載せてみます。
この赤などは、登りのときはここまで鮮やかに見えませんでした。栗駒山のようです。
こちらは登り時、青空がここまでクッキリじゃなかったので掲載^^
こちらは谷の下の方が登り時は暗かったやつ。
最初のほうにも載せた五合目付近の天狗岩。
最後は五合目にある、コース中、唯一見ることができる滝「米子沢(こめごさわ)」。登り時は真っ暗で見えませんでした。
巻機山に行こうと思ったきっかけは紅葉の、特に草紅葉の美しさでした。今回行くにあたっても当然目的のひとつでしたが、紅葉のシーズンでなかったとしても、同じくらい大好きな山になったと思います。巻機山はそれほど魅力が詰まった山でした。最後に体力に自信のない方向けの注意点をひとつ。
この日、僕らは50人以上の方(明らかに70代以上であろう方や単独女性含む)に追い抜かれましたが、実は僕らもほぼコースタイムで歩いてはいるんです。
あくまで僕の個人的な考えなのですが、巻機山のようなハードな山は、そもそも脚に自信のある方しか来ないのではないでしょうか。その方々が載せたヤマップやヤマレコの山行記のタイムも当然早い。だから、書籍などの標準タイムに比べて1時間以上早いものもかなり目にしました。割引岳、牛ヶ岳に寄って6時間~7時間というものもけっこうあります。
それを見て「ああ、自分でも行けそうだ」と考えてしまうと痛い目に遭うことも(>_<)。鳥海山での僕がそれです(笑)。
鳥海山がつい最近のことだったので、今回は行く前にかなり警戒しました。タイムは他の方の山行記ではなく、書籍などの標準タイムを想定し、出発時刻も当初より30分早めました。余裕を持ってスタートできたことで身体にかかる負担が少なく、快適に歩け、山を楽しめたと思います。参考にしていただければ幸いですm(_ _)m