杉と苔の原生林を歩く~九州最高峰・宮之浦岳パート2~
6月2日(金) 晴れ時々曇り
所要時間10時間(うち休憩70分)
歩行距離:約12.3km
新高塚小屋→高塚小屋→縄文杉→夫婦杉→大王杉→ウィルソン株→大株歩道入口→辻峠→太鼓岩→辻峠→苔むす森→七本杉→さつき吊り橋→飛流おとし→白谷広場
前日は宮之浦岳に登頂し山小屋泊。二日目のこの日は屋久島の大きな魅力のひとつである苔と巨杉の森を歩きます。
出発地点、つまり前日に泊まったのは地図左の小高塚岳近くにある新高塚小屋。ここから高塚小屋、縄文杉、ウィルソン株、大株歩道へと向かいます。
出発地点の新高塚小屋を朝6時過ぎに出発。
縄文杉はこっちですよと教えてくれる看板が立てかけられている杉がすでにかなりデカいのですが(;^_^A
こっちのコースもアップダウンはあります。
出発から1時間ほどで高塚小屋を通過。
そして高塚小屋から歩くこと10分、ドドーン!縄文杉です!!
写真では到底表現できない荘厳な佇まい。大迫力、そして神秘的です。
樹齢は2000年から7200年まで諸説あります。
ベタなポーズで記念撮影。そりゃぁ撮りますよね^^
縄文杉をあとにして進みます。スポットとなっている場所だけでなく、視界に入るすべてが「見どころ」です。
これは夫婦杉。二本の木が手をつないでいるように見えることから。
大王杉。樹齢は3000年以上で縄文杉が発見されるまでは最大であったことから大王と名付けられたとのこと。王様ペンギンと同じですね(;^_^A
ウィルソン株です。ウィルソンは調査をした博士の名。調査したのは縄文杉発見の50年以上前だとか。
撮影OKのスポットです。となれば、そりゃ撮りますよね(^-^)
中から上を覗くとハート型に見えることでも有名。
翁杉。倒木です。2010年に倒れたそう。壮大な自然のサイクル(宿命)を物語る象徴のような存在です。畏敬の念を持ちつつ先へ進みます。
と、ここで修学旅行生の一団と遭遇。これも屋久島のひとつの姿。ここはトロッコ軌道の終点で大株歩道の入口でもあります。
トロッコ軌道。正式名は安房森林軌道(あんぼうしんりんきどう)で、日本で唯一現在も使われている森林鉄道です。
大株歩道入口付近の渓流。
温度環境が幅広いので多様な植物が分布しています。
いろんな花が咲いているので飽きることがありません。
高い木の森は深く、歩く道までなかなか日が射さないのでわかりづらいですが、この日の天気はこんな感じ。雨が多いところなので大変恵まれました^^
仁王杉(阿形)。仁王が口を開けているように見えることから名付けられました。阿形の対で吽形もあったのですが、現在はこれだけが残っています。
軌道沿いを歩いていきます。
三代杉です。なぜそう呼ばれるかは次の写真参照。ちなみにこの杉は樹齢が1000年未満のため屋久杉(標高500メートル以上に自生する樹齢1000年以上の杉)ではないとのこと。
ということなのです^^
三代杉~楠川分れ付近では美しい渓流と、そこに咲くサツキを見ることができました。
きれいです。
楠川分れに到着。辻峠方面へ向かいます。
目指すは屋久島を一望できる太鼓岩。
普通の山なら絶対名前がついていて有名スポットになるであろう一枚岩が。これ、名前はないんですよね?
ちなみにここ、ジブリ作品『もののけ姫』のアシタカが傷ついて休憩していた場所として有名です。
辻峠に到着。太鼓岩方面へ。
辻峠から歩くこと15分。太鼓岩に到着。屋久島全体が見渡せます!
絶景にバンザイ!
素晴らしいとしか言いようが…。
太鼓岩から戻る途中、女神杉をチェック。くねっとした女性的フォルムから名付けられたのでしょうか。
辻峠に戻り、白谷雲水峡方面へ。
白谷雲水峡には四本の巨杉があり、これらには2013年に名前がつけられました。これはそのひとつ、かみなりおんじ。
武家杉・公家杉"。これにさきほどのかみなりおんじ、女神杉、さらにシカの宿という木が2013年命名組です^^
ここでアオゲラと遭遇!何枚か撮ったのですが、焦り過ぎたためどれもピンボケでした(x_x;)残念!
苔むす森に入りました。その名の通りむしてます^^
濃い緑が美しい。
七本杉です。幹の上部から七本の枝が出ていることから名付けられました。「なぜ上を撮らない!?」(笑)。
白谷雲水峡は沢伝いを行ったり、沢の中を歩いたり。このあたりが『もののけ姫』のなかにでてくる深い原始の森のモデルになったといわれているところです。今度観てみよう(^-^)
美しい渓相。
屋久島きっての名瀑といわれる飛流おとし。
飛流おとし周辺の岩と渓流、そして赤いサツキのコントラストはきれいでした。
絵になります。
さつき吊り橋です。この橋を越えると山道とはお別れ。整備された道に出ます。
終点間近、いこいの大岩付近に紫の花が咲いていました。
こちらは白い変わった花。なんという名前でしょう。
いこいの大岩の美しい渓相。まもなくゴールです……。
歩くこと9時間弱、白谷広場に到着。お疲れさまでした!
二日間、約22キロ、20時間のハードな山行を終え宿で食べた夕食は最高でした(^-^)
翌日、宮之浦港に朝日が昇ってきました。また来たい…と簡単に言える場所ではないですが、それでもまた来たいって言ってしまう。それが屋久島!ありがとうございました。
一日目はこちらをクリック→屋久島一日目